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使途秘匿金と費途不明金の違いとは?

法人が帳簿書類に相手方の氏名や名称を記載しなかった場合や、支出した費用の中でもその使い道が明らかでないものについては、特に重い税が課せられることになります。この、「使途秘匿金」や「費途不明金」は、名前は似ていますがどのような違いがあるのでしょうか。

使途秘匿金

使途秘匿金とは、帳簿書類に氏名や名称、所在地、その支出の目的等を意図的に記載していないものをいいます。使途秘匿金は特に重い税金が課されます。まず、当然ながらその支出は損金の額に算入できませんし、使途秘匿金課税として追加で40%、また重加算税の対象となる可能性が高いので35%、などなど。

費途不明金

法人が交際費、機密費、接待費等として支出した金銭であっても、その費途(何に使ったか)が明らかでないものについては、損金の額に算入できません。(法人税法基本通達9-7-20「費途不明の交際費等」)

費途不明金は損金の額に算入されません。従って、その額に対しての税率分だけ税負担が増えることになります。

架空経費の計上によって資金を意図的に第3者へ渡す行為や、仮払金や貸付金として処理して誰に渡したかは言えないような場合、この使途秘匿金課税を受ける可能性が十分に考えられます。また、赤字法人であっても使途秘匿金課税を受けた場合には税額が発生することになりますのでご注意下さい。

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