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確定申告が必要な人、不要な人

個人事業主は自分で確定申告をする必要がありますが、給与所得者の方は、会社のほうで年末調整をしてもらって本年の課税関係は完結しますので、基本的には所得税の確定申告をする必要はありません。所得税については、少々複雑な構造となっており、確定申告が必要な人と必要がない人、確定申告をしたほうがよい人、確定申告をしなくてもよい人など様々なパターンがあります。

確定申告が必要な人

原則として、本年の所得金額が所得から差し引く控除額を超えている人で、配当控除や住宅借入金等特別控除を使ってもなお税額が発生する人は確定申告が必要となります。

  • 個人で事業をしている人
  • 事業とまでは言わないがアパートなどの賃貸収入がある人

確定申告をする必要がない人

1か所からの給与のみで源泉徴収されており、給与所得や退職所得以外の所得(例えば副業など)が20万円以下の人は確定申告をする必要がありません。ただし給与の収入金額が2,000万円を超える場合には、たとえ給与の収入しかなくても確定申告が必要となります。2か所以上の事業所から給与をもらっている人も確定申告が必要となります。

確定申告をしたほうがよい人

年末調整において税額が確定している人であっても確定申告をしたほうがよい人もいます。確定申告をしたほうがよいということは基本的には払った税金が戻ってくることになります。また、株やFXなどの取り引きで損をした場合には、確定申告をすることによって来年以降にその損失を繰越せます。

  • 医療費の支払いが10万円(又は合計所得金額の5%)を超えている人
  • 住宅ローンによりマイホームを購入した人
  • 家族の分の健康保険料や年金などを支払った人
  • 株やFXなどの取り引きをして損失が出たので来年に繰り越したい人

確定申告をしなくてもよい人

上場株式等の配当がある場合には、15.315%の所得税及び復興税と5%の住民税が源泉徴収された後の金額が手取り額となっています。この配当所得は原則として他の所得と合算して確定申告することが必要となりますが、「確定申告不要制度」を選択することができます。所得税の税率は所得が増えると税率も高くなる仕組みになっていますので、確定申告をしたほうが得なのか、それともしないほうが得なのかを選択することができます。

まとめ

給与所得のみの人で年末調整をしている場合には、確定申告をする必要がありませんが、実際に確定申告が必要なのに申告してなかった場合にはペナルティもあります。無駄な税金を払わないためにも、副業の収入があったり、年末調整では控除できない医療費の支払いや新たにマイホームを購入した人は、一度確定申告が必要なのかそうでないのかを検討して下さい。

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